希少種 ユーフォルビア・トゥレアレンシスの記録
Instagramで新店舗オープンを知ってANTIDOTEさんに行ってきた話。
最近とくに関東圏内で出店が続いているANTIDOTEさん。
銀座マロニエに1年のあいだ期間限定出店されるそうで、丁寧に接客もしていただいて、楽しく買い物出来ました。
過去記事ですが、こちらは以前池袋でポップアップ販売しているところに偶然立ち寄り、峨眉山を購入した記録。
よろしければ。
今回お迎えしたのはこちら。
枝に切れた根が絡まっちゃってます。
ユーフォルビア・トゥレアレンシス
Euphorbia Tulearensis
自生地:マダガスカル
塊根ユーフォルビアの希少種、トゥレアレンシスです。
生長しても塊根部は10cmほどの大きさにしかならない小型種とのことで、まさにベランダ栽培にはぴったりなサイズ感。
マダガスカル - トゥリアラ州南部のサン=トーギュスタン(Saint Augustin)からラ・タブレ(La Table)にかけてが原産です。
海岸線沿いに広がる石灰岩質の岩場の藪や、乾燥林の灌木の木陰などに自生しています。参照:isla del pescado - Euphorbia tulearensis-ユーフォルビア・トゥレアレンシス
接客していただいたANTIDOTEスタッフの方によると、マダガスカルの1km四方の極めて狭いエリアにしか自生が確認されていない種であるとのこと。
希少種と言われる所以がよくわかります。
その希少性から、ワシントン条約でも最も高い I の分類で厳密に取引が制限されています。
ワシントン条約:Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora(略:CITES /サイテス)
(絶滅の恐れのある野生動植物種の国際取引に関する条約)
=自然のかけがえのない一部をなす野生動植物の一定の種が過度に国際取引に利用されることのないようこれらの種を保護することを目的とした条約
以下経産省HPからCITESに指定されている植物のリストを確認することができ、まだ植物にハマって1年弱の自分でも、見聞きしたことのある名前がかなり載っているのがわかります。
そんな希少種トゥレアレンシスですが、今回は運よく手にすることができました。
実生株ですが、大事に育てていこうと思います。
珍奇植物好きにはコレクター気質の人間が多いけど、どこかで収集欲に倫理的な線が引けないと、生き物好き失格というか… コレクターとしての欲望のままに究極の希少価値を求めていけば、いつかは絶滅危惧種の最後の生き残り個体を欲しがるような人でなしになってしまうと思う
— Toshiro Mori (@mori_udon) 2022年2月5日
Twitterで@mori_udonさんが言っていたことをふと思い出しました。
現地球であれ実生であれ、その植物の取引のいくらかが現地へきちんと還元される仕組みがあるとよいなあと。
クリアに現地へ還元してくれる一般の販売業者さんがいれば、ぜひ利用したい。
一方的に現地からtakeするのではなくて、こちらも現地へgiveしながら気持ちよく趣味を楽しめたら最高ですよね。
実は、私は現地球は所有してなくて、それは自分の持っている株が密猟品なんじゃないかとか、この株を採ったことでその植物の絶滅が一歩近づいたんじゃないかとか、そういう引け目を感じながら(気付かないフリをしながら)趣味したくないと思うからです。
(もちろん現地球=悪という図式が必ず成立するわけではないとは思います)
相手が植物であれ敬意を持って、皆楽しく園芸したいですね。
そんなこんなが頭を巡る今日この頃です。
前置きが長くなりましたが、トゥレアレンシスの記録です。
静岡から店舗オープンに合わせて東京へ運んできたと伺ったので、輸送の疲れもあるのでしょう、塊根に凹みが見られます。
様子見して、凹みも復活してくれるといいなあ。
傾いて植っている格好にもなっているので、土が乾いたら直してやろうと思います。
植え替えもしたいところですが、調子が上がってくる春まで待つつもりです。
また春ごろに経過をアップできればと思います。
ごたごたとまとまりませんが、今日はこれにて。
ではまた。
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PS
ワシントン条約に関して参照させていただきました。分かりやすくまとめてあるので、よろしければ確認してみてください。
希少植物の輸入に関するワシントン条約(CITES)とは?罰則・附属書の内容を簡単に解説!